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山田 禮司; 藤井 貴美夫
Mater. Sci. Forum, 308-311, p.902 - 907, 1999/00
一次元及び二次元の炭素繊維強化炭素材料(CFC)の表面層をSiOを蒸発させ反応させることによりSiC化した。さらに、その表面をCVD SiC被覆を施して耐酸化性に優れた材料を創成した。本材料の耐酸化性及び耐熱衝撃性を評価した結果、耐熱衝撃性はCFCの熱膨張率に強く依存し、その値がSiCのそれと近い程向上した。また、CVC被覆層に入るクラックの方向は、CFCの熱膨張率の最も小さな方向に対して垂直方向に入ることを明らかにした。一次元と比較して二次元CFCはSiCとの熱膨張率の差を製法により小さくできるため、耐熱衝撃性に優れ、クラックが入りにくいため、耐酸化性にも優れていることがわかった。
大島 武; 上殿 明良*; 伊藤 久義; 阿部 功二*; 鈴木 良一*; 大平 俊平*; 青木 康; 谷川 庄一郎*; 吉川 正人; 三角 智久*; et al.
Mater. Sci. Forum, 264-268, p.745 - 748, 1998/00
イオン注入により発生する照射欠陥とその熱アニールによる回復についての情報を得るために、陽電子消滅測定を行った。試料はCVC法により作成した立方晶シリコンカーバイド(3C-SiC)を用い、イオン注入は室温で、200keV-Nを110/cm行った。注入後の熱アニール処理は~1400Cまで行い、それぞれの温度でアルゴン中で20分間行った。陽電子消滅測定の結果、室温~1000Cまでは空孔型欠陥のサイズが増加し、空孔クラスターを形成するが、1000C以上では空孔型欠陥のサイズは減少し、1200C以上では消滅していくことが分かった。また、照射によりダメージを受けた領域の回復は結晶の奥の方から始まり、アニール温度の上昇に従って表面へ移動してくることも明らかになった。
D.Cha*; 伊藤 久義; 森下 憲雄; 河裾 厚男; 大島 武; 渡辺 祐平; J.Ko*; K.Lee*; 梨山 勇
Mater. Sci. Forum, 264-268, p.615 - 618, 1998/00
六方晶シリコンカーバイド(6H-SiC)の照射欠陥を調べるために、P型6H-SiCへ3MeV電子線を110e/cm照射した。欠陥に関する情報を得るために4K~室温の電子スピン共鳴測定を行った。測定の結果PA、PB、PC、PD及びPEの照射欠陥に起因する5つのシグナルを観測した。PA、PBについては、4K~室温の広い範囲で、PCは4K~20K、PDとPEは~10Kで観測された。それらのシグナルの磁場vs試料の角度依存性を調べたところ、PAシグナルはシリコンの単一空孔に由来するシグナルであることが分かった。またPB~PEのシグナルは他のn型6H-SiCや3C-SiCの照射欠陥では見られないシグナルであり、P型特有のものであることがわかった。
安部 功二*; 大島 武; 伊藤 久義; 青木 康; 吉川 正人; 梨山 勇; 岩見 基弘*
Mater. Sci. Forum, 264-268, p.721 - 724, 1998/00
六方晶シリコンカーバイド(6H-SiC)中のリン不純物の挙動を明らかにするためにリンイオンの高温イオン注入を行った。また、イオン注入の最適条件を調べる目的で、注入温度とリン不純物の電気活性化の関係についても調べた。リン注入は、注入層のリン分布を均一にする目的で、80~200keVの間で4つのエネルギーを用いて行った。注入後の熱アニールは、アルゴン中で20分間行った。注入温度とリンの電気的活性化の関係は、室温~1000C注入では、大きな差はないが、1200C注入の場合は、注入後熱アニールを行わなくても、リンが電気的に活性化しn型伝導を示すことがわかった。また1200C以上の熱アニール処理を行った時も、室温~1000C注入した試料に比べ、1200C注入試料はより多くのリンが電気的に活性化することも明らかにした。ホール係数測定の温度依存性から、リンドナーのイオン化エネルギーを見積もったところ、85、135MeVとなった。
吉川 正人; 斉藤 一成*; 大島 武; 伊藤 久義; 梨山 勇; 高橋 芳裕*; 大西 一功*; 奥村 元*; 吉田 貞史*
Mater. Sci. Forum, 264-268, p.1017 - 1020, 1998/00
+10V及び-10Vの電圧を印加しながら照射した傾斜酸化膜を用いて6H-SiC MOS構造を形成し、照射による酸化膜中の固定電荷の深さ方向分布の変化を調べた。未照射の酸化膜中には、SiO/6H-SiC界面に負の、その界面から40nm離れた所には正の固定電荷が存在することがわかっているが、+10Vの電圧を印加しながら照射すると、正の固定電荷は界面にしだいに近づき、界面の負の固定電荷と重なって電気的に中性になることがわかった。一方、-10Vの電圧を加えながら照射すると、界面の負の固定電荷は増加し、正電荷は消滅した。酸化膜中の固定電荷分布は照射中に印加される電圧の極性に大きく依存することがわかった。
河裾 厚男; 伊藤 久義; 岡田 漱平; D.Cha*
Mater. Sci. Forum, 264-268, p.611 - 614, 1998/00
3MeV電子線照射によって6H-SiC中に生ずる欠陥の性質を陽電子寿命と電子スピン共鳴により研究した。陽電子寿命測定から、照射により空孔型欠陥が生成していることが見出された。一方、三種類の電子スピン共鳴吸収スペクトルが観測された。陽電子寿命と電子スピン共鳴のアニール特性を比較することにより、観測された電子スピン共鳴スペクトルが空孔型欠陥に起因していることが明らかになった。欠陥の構造モデルとアニール機構について可能な説明を加える。
河裾 厚男; 荒井 秀幸*; 岡田 漱平
Mater. Sci. Forum, 255-257, p.548 - 550, 1997/00
プロトン照射によって誘起されるシリコン中の原子空孔-水素間の相互作用を陽電子寿命測定と赤外吸収測定によって研究した。又、比較のためアルファー照射と電子線照射に対しても実験を行った。電子線及びアルファー照射の場合、熱処理により電子空孔の成長プロセスが見られたが、プロトン照射の場合には、その様なプロセスは見られなかった。これは、プロトン照射によって導入された水素原子が高い活性度をもっており、同時に形成された原子空孔と極めて強く相互作用をするためと解釈される。実際、赤外吸収の結果、不対電子と結合した水素原子の局在振動に由来する多数の吸収線が見つかった。さらに、これら吸収線と陽電子寿命パラメータの熱処理挙動が、うまく対応づけられることが分かった。これより、見い出された赤外吸収線が原子空孔位置に捕捉されていると結論できる。上記の結果は、イオン照射誘起欠陥解析への陽電子消滅法の有効性をも示している。
河裾 厚男; 末沢 正志*; 米永 一郎*; 本田 達也*; 岡田 漱平
Mater. Sci. Forum, 258-263, p.127 - 132, 1997/00
SiGe合金について陽電子寿命及びドップラー広がり測定を行い、消滅特性の組成依存性、照射効果及び焼鈍温度依存性を求めた。ドップラー広がり測定より、Ge、SiGe、Siの電子運動量分布が高運動量域で大きく異なることが見い出された。即ち、Geの割合が高くなるとコア電子の消滅への寄与が増し、運動量分布がより広がる。一方、S及びWパラメータ及び寿命値の組成依存性を調べた結果、Siが0.2の割合のところで、これらのパラメータが不連続に変化することが見い出された。この現象は、伝導帯の底が、X点からL点に遷移することに対応してSiGeのバンドギャップが、不連続に変化することと同期している。電子線照射によって原子空孔型欠陥が生ずることが見い出されたが、導入される原子空孔の種類と濃度が組成に大きく依存することが見い出された。これは、原子空孔の熱的安定度が、SiGeの合金組成に強く依存していることを示している。
平出 哲也
Mater. Sci. Forum, 175-178, p.675 - 678, 1995/00
水中におけるポジトロニウム(Ps)形成の収率を重水素濃度を変化させて測定を行った。その結果、Psの収率は重水素濃度の増加と共に線形に減少することがわかった。これはおそらく入射ポジトロンによって形成されるポジトロン・スパーのサイズの変化によって起こるものと考えられる。つまり、ポジトロン・スパー内での電子の減速は重水素濃度に依存し、その距離は重水素の濃度に対し線形に変化すると考えられる。
伊藤 久義; 吉川 正人; 梨山 勇; L.Wei*; 谷川 庄一郎*; 三沢 俊司*; 奥村 元*; 吉田 貞史*
Mater. Sci. Forum, 117-118, p.501 - 506, 1993/00
化学気相成長(CVD)法によりSi基板上にエピタキシャル成長させて作製した単結晶3C-SiCに対し、1MeV電子線照射前後における欠陥を、低速陽電子を用いた陽電子消滅測定により評価した。この結果、消滅ガンマ線のエネルギースペクトルを表すSパラメータが、210e/cm以下の照射量領域で、照射量とともに減少し、スペクトルのドップラー幅が広がることが見い出された。さらに、この低照射量領域の電子線照射により、陽電子の有効拡散長が照射前と比較し増加することが解った。これらの結果は、エピタキシャル成長3C-SiC結晶中に空孔型欠陥が残存し、この欠陥が低照射量電子線照射によって減少することを示唆している。
岩瀬 彰宏; 岩田 忠夫; 仁平 猛*; 佐々木 茂美
Mater. Sci. Forum, 97-99, p.605 - 614, 1992/00
FCC金属(Al,Cu,Ag,Ni,Pt)を0.5-126MeVの各種イオンで10K以下において照射し、300Kまでのアニール実験を行った。低エネルギーイオン(≦1MeV)照射の場合は、いづれの金属においても、ステージIにおける照射欠陥回復量はPKAエネルギーによってよくスケールされる。一方、高エネルギーイオン(~100MeV)照射したNi,Ptでは、ステージIの著しい減少、あるいは消失が起こり、さらにこの現象は電子的阻止能と大きく関連している。Cu,Agではこのような異常は見られない。以上の結果は次のように説明できる;Ni,Ptの場合、高エネルギイオン照射によって高密度励起された電子のエネルギーが強い電子-格子相互作用を通じて格子系に伝達され、ステージI欠陥の消滅をもたらす。一方、Cu,Agでは電子-格子相互作用が弱いため、照射中のステージI欠陥の消滅は専ら弾性的相互作用によって支配される。
前田 裕司; 小野 文久*
Mater.Sci.Forum, 15-18, p.1099 - 1104, 1987/00
LHTLで5Kで中性子照射した遷移金属中の照射欠陥をX線による格子定数およびHuang散乱の測定により調べた。その結果、Fe中の格子間原子の体積膨張は他のbcc金属とくらべ0.6at.volと小さい。これは3d-electronがその軌道を変え安定な状態へ移ることで説明できた。 またHuang散乱の測定では、Agのカスケードの大きさは60Aとなり、NiのそれはAgよりも少ないことがわかった。他の実験の報告と比較して論じ、報告する。